2021年のお月見はいつ? 十五夜のお供えやスイーツお団子レシピを紹介








今年の十五夜は、9月21日火曜日。五穀豊穣を願って月を眺めて楽しむこの日のことを、「中秋の名月」と呼ぶこともありますよね。健康やしあわせを祈り、秋の味覚を楽しみながら月を見上げてみませんか?



十五夜とは?十三夜との違い

お月見をする十五夜は、平安時代から広く親しまれている秋の行事のひとつ。旧暦を使用していたころは暦が月の満ち欠けで決まっていたので、必ず満月の日に行いましたが、今は1〜2日ずれることも。古代中国の「中秋節」という宴が日本に伝わり、宮中行事として定着したと言われています。
江戸時代には、月に祈ることが主のお祭りになり、収穫したばかりの里芋やさつまいも、米など、その秋にとれた味覚をお供えして感謝を捧げます。


一方、十三夜とは十五夜のひとつき後に行うもので、十五夜を「芋名月」と呼ぶのに対し、「豆名月」とも呼ばれています。日本では、十五夜が台風にあたってしまうことが多いことから、お月見が楽しめるよう日本独自に設けた行事だという説が有力だとか。電気がなかった時代はもっと月明かりが美しかったことに思いを馳せながら、今年もお月見を楽しんでみましょう。



お供えは何がいい?

お供えにするものに厳密な決まりはありませんが、芋名月ですからお芋は欠かせません。皮が薄くもっとも早く出回る品種「きぬかつぎ」を蒸したり、さつまいもをふかしたり。すすきを飾り、お月見団子を作って月見酒を楽しむのも風情がありますよね。



お月見にぴったりの月見酒♪飲めない方はノンアルで楽しもう

それではお月見にいただきたい月見酒を4つご紹介します。ノンアルコールがお好みの方は、甘酒を使ったモクテルで楽しんでくださいね。



アップルビールは一杯目にしたい月見酒




はじめにご紹介するのは、喉が渇いた! というときに飲みほしたい甘みのあるお酒。りんごジュースをビールで割っただけなのに、シードルのようなちょっと高級感のある味に仕上がります。ビールを選ぶときは、コクのあるタイプよりもさっぱりしたライトなものがおすすめです。





作り方
グラスにリンゴジュースを半分注ぎ、上からビールを注いでさっとかき混ぜる。



オレンジジュースが浮かぶ?不思議なツートーン月見酒




続いてはオレンジジュースを使ったかわいいカクテル。100%オレンジの酸味とキリリと冷やしたウォッカのツートーンを楽しんだら、ゆっくりかき混ぜて。うまく二層にならない場合はシロップの糖分が少ないので、甘みを増やしましょう。





作り方
グラスに氷をたくさん入れ、ウォッカ30mlとガムシロップ2個を加えてよく混ぜる。上からオレンジジュースを静かに注ぐ。



梅酒+緑茶ですっきりの月見酒




ほどよく酔ってきたら、梅酒の緑茶割りはいかがでしょう。甘酸っぱい梅酒に苦味のある緑茶を合わせることで、すっきりとした大人の味の月見酒になりますよ。おすすめのいただき方は、梅酒と緑茶をあらかじめよく冷やしておき、氷を少なめにして小さなグラスやロックグラスでいただくこと。デザートワインのような甘みは食後にもぴったりです。





作り方
グラスに氷をひとつ入れたら、梅酒をグラスの2/3、緑茶を1/3入れてよくかき混ぜる。



ノンアルの甘酒レモンソーダ




最後にご紹介するのは、甘酒を使ったモクテル。甘みが強くとろんとした甘酒をレモンと炭酸で割ることで、さっぱりとした喉越しのよいドリンクに。炭酸が苦手な方はレモン水で割っても。疲れを吹き飛ばしエネルギーが満ちてくる甘酒は、朝のドリンクとしてもおすすめです。





作り方
グラスに甘酒を1/3入れ、レモン1/2個を絞って炭酸を注ぐ。飲むときにしっかりとかき混ぜる。



お月見レシピ★変わり種のスイーツお月見団子





ドリンクが揃ったら、お供えにもしたいお月見団子を作ってみましょう。お団子は15個作って飾るのですが、これは十五夜になぞらえてのこと。盛り付けるときは7個、5個、3個とのせていきます。また、少し大きめにお団子をこねるのも月見団子のポイント。その年に収穫した上新粉で作るのがならわしですが、だんごの粉という名で売られているものや、白玉粉でも構いません。ただ、もし上新粉が手に入るなら、ぜひ上新粉で作ってみてください。
今回はそのまま食べてもおいしいよう、甘酒を使った月見団子を作ってみました。



甘酒白玉の作り方




材料
白玉粉……200g
甘酒……大さじ5〜


作り方
1. 白玉粉と甘酒をよく手でこねて、大きめに丸める。
2. 沸騰したお湯で茹で、浮き上がってきたら氷水にとる。





くちなしやターメリックパウダーを加えると、黄色いお団子を作ることもできます。



甘酒を使ったみたらしあんの作り方





材料
甘酒……大さじ2
醤油……大さじ2
片栗粉……大さじ2
水……100ml


作り方
1. すべての材料を鍋に入れて火にかける。
2. 焦げないように混ぜながら中火で加熱し、とろみがついてきたら火を止める。



子どもと一緒に楽しめるうさぎの形の月見団子




うさぎの形にしたいときは、クッキングシートの上にうさぎ型に丸めた白玉団子をのせます。




クッキングシートをつけたまま、沸騰したお湯に入れて茹でます。




氷水にとり、冷めたらクッキングシートを剥がしましょう。



目や鼻を描きたいときは、ココアパウダーを少し水で溶いたものを使います。滲まないよう、お団子の表面を軽く拭いてから行いましょう。



月の模様が、うさぎが餅つきしているように見えるというのは中国から伝わったお話。世界中どこからでも同じ模様が見え、地域によってはうさぎではなく、カニやライオンに例えるのだとか。おいしいものを楽しみながら、今年はじっくり月を観察してみてくださいね。




ライタープロフィール

吉川 愛歩

食のライター・料理家。暮らしと食のコンテンツ制作に携わる。児童向けのレシピつき小説『こねこのコットン チアーカフェストーリー』(学研プラス)が好評発売中。『メスティンBOOK』(山と渓谷社)や『キャンプでしたい100のこと』(西東社)などの執筆とレシピ監修も担当。

Instagram:@yoshikawaayumi